1985年、国連の定めた「国際青年年」は、アグネスにとって忘れることのできない年となった。特に、4月の北京首都体育館でのチャリティーコンサートと、6月のアフリカの難民キャンプ訪問は、彼女の人生のなかで二度とない貴重な体験だった。
プライベートでは、12月に結婚、ひとりの女性としても新たなスタートをきる。
86年からは、テレビ、ラジオ、雑誌等のレギュラー活動の他、大学で講師として教壇に立つなど、新たな分野にもチャレンジ。妊娠後も出産直前まで仕事を続け11月1日、カナダで長男・和平君誕生。
87年2月帰国後は、芸能活動ばかりでなく、様々な文化活動やチャリティー活動にも参加。和平君を伴っての仕事ぶりが、「アグネス論争」をまきおこすなか、88年夏の全国縦断「マタニティー・コンサート」は、大好評を博した。12月、「アグネス」という言葉で、日本流行語大賞大衆賞を受賞。
89年9月より、米国スタンフォード大学(博士課程)に留学、サンフランシスコ大地震の直後、11月3日、次男昇平君を出産。
90年、留学の合間をぬって帰国、親子のペアファッション・ブランド「DEAR
AGNES」を発表。7月、鹿児島大学などで教壇に立つ。9月には、「世界の童謡子守唄全集」「カーペンターズ・コレクション」を相次いでリリース、歌手としても着実に活動を続けた。
91年に刊行した「幸せなのになぜ涙がでるの」は5万部を越えるヒットとなった。
92年6月、スタンフォード大学卒業。10月には、東京カザルスホールにて、20周年記念コンサートを行った。
94年、スタンフォード大学より教育学博士号(
Ph.D.)を取得、人口と開発に関する東京賢人会議のメンバーとなる。また、同年、日本野鳥の会理事に就任した。
95年各地で阪神淡路大震災のためのチャリティーコンサートに参加。
96年10月15日、香港にて三男協平君が誕生した。
97年は香港返還の歴史的な瞬間を、現地からレポートする特別番組に多数出演した。
98年4月より目白大学教授(客員)、日本ユニセフ協会大使に就任。ユニセフ協会大使として、タイの児童買春の実態を視察、帰国後さまざまなマスコミを通してその現状を訴え、翌年の「児童買春・ポルノ禁止法」成立の原動力となった。
99年南スーダンを視察。帰国後は子供兵士の実態を報告。2000年には東西ティモール、2001年にはフィリピンを視察し、紛争の犠牲となった子供たちの実態や、児童労働問題を広くマスコミに訴えた。
00年本業の歌手活動を本格的に再開。6年ぶりの新曲「この身がちぎれるほどに」をリリースし、20万枚を越すヒットを記録、リサイタル「リ・インカーネーション」も大成功をおさめた。
01年4月、新たに共栄大学客員教授に就任。
02年日本デビュー30周年。初の短編小説集「パーフェクト・カップル」を刊行。
03年4月にはユニセフハウスにおいて、連続のティーチ・イン「イラク、そして世界の子どもたちを守りたい」を開催。6月にはユニセフ大使として戦争後のイラクを視察。その現状を広くマスコミに訴えた。
04年モルドバ共和国視察。
05年スーダン・ダルフール地方を視察。
06年2月、念願の全米デビューアルバム「Forget yourself」発売。
収録曲「I'ts wonder」はユニセフ創立60周年の記念曲とする。
「アグネスの薬膳デトックス」(家の光協会)出版
3月、ニューヨーク・ユニセフ本部にて「Forget yourself」発売記念レセプション。
各国国連大使が参加するなかミニコンサート。
「花とカラーの誕生日メッセージ」(EH春潮社)出版。
4月、ユニセフ海外視察で、アフリカ南部レソト王国を訪問。(子どものエイズ問題)
NHK・BS特集「子どもをエイズから救え!〜アグネス・チャン アフリカからの報
告」放送
春の園遊会に招待され、天皇陛下より励ましのお言葉を頂戴する。
5月、渡米・CDプロモーション
9月、母の波乱万丈の人生をモチーフにした長編小説の執筆に着手
07年
「みんな地球に生きるひとPart3」(岩波ジュニア新書)
DVD「アグネス・チャンデビュー35周年記念コンサート〜世界へとどけ平和への歌声〜 TALK &LIVE」リリース
「そこには幸せがもう生まれているから」リリース
日本海事広報協会「らめーる大使」就任
ユニセフ海外視察でインド ムンバイを訪問(繁栄の陰で取り残された子どもたち)
「わたしの失敗」(産経新聞出版)出版
シングル「Peaceful World−ピースフルワールド−」リリース
「しあわせを見つける マザー・テレサ 26の愛の言葉」(主婦と生活社)出版
「家族ってなんだろう(子どもだって哲学(3))」(佼正出版)出版
北京人民大会堂にてPops歌手としては単独で初めてとなるチャリティー・コンサート「世界へとどけ平和への歌声in北京」開催
「差別のない世界をつくる(国際社会のルール3)」(旬報社)出版
「アグネス・チャンの命を育むスープ」(主婦の友社)出版
民音文化賞受賞
08年
日本クラウン シングルヒット賞「そこには幸せがもう生まれているから」「ピースフルワールド」受賞
日本クラウン ビジュアルヒット賞DVD「アグネス・チャンデビュー35周年記念コンサート〜世界へとどけ平和への歌声〜 TALK &LIVE」受賞
アルバム「世界へとどけ平和への歌声−ピースフルワールド−」リリース
シングル「朗らかに〜シングルバージョン〜」リリース
「アグネスのはじめての子育て」(近代映画社)出版
ユニセフ海外視察で中国の四川省訪問
NHK・BS特集「震えやまぬ小さな心〜アグネス・チャン 四川大地震報告〜」放送
「そこには幸せがもう生まれているから」(潮出版社)出版
財団法人 日本対がん協会 初代「ほほえみ大使」就任
シングル「この良き日に/一人にはしないから」リリース
「東京タワーがピンクに染まった日〜今を生きる〜」(現代人文社)出版
全国112カ所を越える「アグネス・チャン 世界へとどけ平和への歌声 コンサートツアー」を行う
第50回日本レコード大賞 特別賞受賞
09年
日本クラウン アルバムヒット賞「世界へとどけ平和への歌声〜Peaceful World〜」受賞
アグネスが学長、教授を兼務する動画配信による初のインターネット番組「アグネス大学」開校
NHKラジオ深夜便「深夜便のうた」に「あなたの忘れ物」が選出される
シングル「あなたの忘れ物/あなたの言葉」リリース
ユニセフ海外視察でアフリカのブルキナファソ訪問
NHK・BS特集「気候変動が子どもを襲う〜アグネス・チャン西アフリカ報告〜」放送
全国コンサートツアー「世界へとどけ平和への歌声」が133回公演を迎える
「農林水産政策研究所客員研究員」に委嘱される
10年
ユニセフ海外視察でソマリア訪問
NHK・BS特集「立ち上がる女性たち〜アグネス・チャンのソマリア報告〜」放送
日本武道館コンサートを32年ぶりに行う
AIC高校ニュージーランド校 学園長に就任
JACCOMミュージックフェスティバル(カーネギーホール)に出演
全国平和コンサートツアーが140カ所を越え、継続中
シングル「あの丘で/僕らには翼がある〜大空へ〜」リリース
「にっぽん丸」にて香港クルーズ 講演とコンサートを開催
11年
平和コンサートツアー(九州・四国)
2.16長崎県諫早市にて150回目を迎え、延べ30万人以上を動員
東日本大震災復興支援 香港チャリティコンサート「愛は国境を越える 3.11」に出演 司会も務める
日本ユニセフ協会大使として、宮城県・岩手県の被災地を訪問
子ども達を中心にした長期的な支援活動を継続中
スイス・ジュネーブの国際防災会議にて基調講演を行う
被災者支援のための限定盤CD・DVD「雨ニモマケズ」発表
10枚組CDボックス「アグネス・チャン プレミアム」(復刻版CDボックス)発売
日本デビュー40周年を迎える
12年
日本ユニセフ協会大使として、4月にはブータン王国、11月にイスラエル・パレスチナを視察。帰国後に数々のメディアで報告を行い、厳しい国で生きる子どもたちの現状を広くアピールをした。
ユニセフによる被災地での支援の1つ、建設プロジェクト(全19施設、幼稚園・保育園・図書館など含め)によって完成した施設の落成式へ参加。
歌手・タレント活動のみならず、文化人として社会貢献活動も積極的に行っている。
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