ユニセフからのメッセージです。
ソマリアをはじめ、アフリカ東部の「アフリカの角」と呼ばれる地域を襲っている干ばつ。1,300万人もの人々が深刻な食糧不足に陥っています。
苦境に立たされているこの地域の人々に、これまでも世界中から大きな支援が寄せられましたが、更なる支援が必要なことは火を見るより明らかです。推定75万人のソマリアの人々が飢餓に直面し、すでに数万人が命を落としています。5歳未満児死亡率は、1万人あたり平均15.43人。
今回の危機で、これまでに60万人近くの人々がケニアへの避難を余儀なくされました。このうち40万以上は、この地域最大のダダーブの難民キャンプに避難しました。ユニセフは、支援活動の規模を拡大し続けています。7月だけで、中度あるいは重度の栄養不良に陥っている6万2,000人以上のソマリアの子どもたちの命を守る支援を実施。また、先月、学校が再開したことを受け、ソマリア中部と南部全域の1,379校、32万1,434人の児童・生徒が、学校生活を送るために必要な支援を実施しました。
持続可能な支援
こうした一連の支援活動にもかかわらず、ソマリアでは、推定400万人の人々が、いまだに緊急に支援が必要な状態に置かれています。国連関係者は、武力勢力が世界食糧計画(WFP)の食糧配給支援活動を妨害し、南部の食糧不足がさらに悪化することを懸念しています。また、年内は、主な農作物の収穫は見込まれておらず、この人道危機がさらに悪化することは確実視されています。
ユニセフは、食糧農業機関(FAO)とともに、この人道危機を食い止め、今後同じような人道危機を避けるための方策を訴えるセミナーを、今週、ケニアの首都ナイロビで開催しました。この地域の人道支援活動に当たっている人々が聴講する中、人道支援関係者と学識経験者15名のパネリストが、それぞれの立場から意見を述べました。様々な見解が発表されたパネルディスカッションでしたが、この人道危機に取り組むにあたり、長期的な開発ニーズを包括的に組み込んだ持続可能なアプローチを取る事が重要であると、パネリスト全員が口を揃えて訴えました。
求められる国際社会からの更なる支援
これから短い雨季を迎える干ばつの被災地。今年は、例年通りの降雨量が見込まれています。しかし、この恵みの雨が、洪水という新たな危機を引き起こす危険性も懸念されています。また、コレラや急性水様性下痢といった水を媒介とする疾患の更なる流行も強く懸念されています。まだ雨は降っていませんが、先週一週間で、こうした感染症の拡大の兆しがみられた8月以降最も多い患者数が確認されています。ユニセフは、医療スタッフと移動保健チームを増員し、追加の医薬品を提供し、こうした状況に対応しています。
今年の12月31日までに、ソマリア国内での人道支援活動に必要な資金として、ユニセフは、国際社会に対し、6,100万米ドルの追加の資金の提供を求めています。
◇ 募金のお願い ◇
公益財団法人 日本ユニセフ協会では、ソマリアとその周辺国の子どもに対するユニセフの緊急援助を支援する『ソマリア干ばつ緊急募金』の受付を行っています。
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ソマリア干ばつ緊急募金
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