ユニセフからの報告です:
壊滅的な大地震発生から1週間以上が経過。本来であれば、卒業や入学シーズンを迎える季節ですが、被災地では校舎が全半壊しているところも少なくありません。ほぼすべての学校が、授業や子どもたちの人生の大切な節目である卒業式も、取りやめてしまわざるをえない状況となっています。日本ユニセフ協会は、学校再開に向けて支援を続ける一方、一番弱い立場に立たされる子どもたちの心理社会的ケアの必要性を訴えています。
現地入りしている日本ユニセフ協会スタッフは20日、福島県災害対策本部などを訪問。教育などの分野で支援の可能性を協議しました。現在、原発事故の影響で、多くの地域から子どもたちを含めた住民が県外に避難しつつあるため、どこに何人の子どもたちが居るのか把握しきれていない状況です。また、その状況も刻一刻と変わっているため、非常に支援が難しいとの情報が寄せられました。日本ユニセフ協会スタッフは、21日、県支部関係者とともに、改めて支援の可能性を検討する予定となっています。
©日本ユニセフ協会/2011/K-shindo |
避難した高台から壊滅」した故郷を眺める姉妹(2011年 3月 20日、 宮城県南三陸町) |
また、宮城及び岩手の被災地へ入った日本ユニセフ協会スタッフとユニセフソマリア事務所職員は、各県の災害対策本部の保健・教育担当者、みやぎ生協、いわて生協を訪問し、今後の支援活動について協議を重ねました。
デンマーク・コペンハーゲンにあるユニセフ物資供給センターからは、「箱の中の学校」、レクリエーション・キット、早期幼児開発キット(0~6歳の子どもの発達に合わせた37種類の教材や遊び道具が約50人分入っているキット)等の緊急支援物資がまもなく到着予定です。また日本ユニセフ協会も日本のパートナー団体の協力を通じて子ども用下着やおむつ、靴、ランドセル、水などの調達を進めています。